年賀状

謹賀新年
令和4年元旦

よき年でありますよう、
心よりお祈り申し上げます。

故郷の地名読み込まれたる古歌を誦し、初春寿ぎたく。

  美濃の国 関の藤川 たえずして
    君につかへむ 万代までに
 
これは、元慶の御嘗(陽成天皇)の美濃の歌。
        (『古今和歌集』巻第20 神遊びの歌)

「関の藤川」は、今、関ヶ原の「藤古川」。壬申の乱の決戦地。のち、この左岸に「不破関」が設けられました。峠を越えて西すれば近江国、「京」は間近。東すれば濃尾平野が広がり、「東国」への途が開けます。関ヶ原は、「天下の分かれ目」、言い換えれば「天下(東西)の接ぎ目」です。
 
 猶々、この国が、美しき歴史を無窮に重ねる事をと、祈る時。松陰先生の述懐、「臣道も亦無窮なること深く思を留むべし」(「坐獄日録」)に思いを深くします。

三 輪 尚 信

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